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岡山が桃太郎の舞台になったワケ

岡山県は桃太郎の舞台として有名です。駅を出ると、桃太郎像がお出迎えし、街を歩けば桃太郎通り、そしてお土産には吉備団子と、見渡す限り桃太郎づくしです。

桃太郎は岡山県の昔話と思われがちですが、実は岡山が舞台という根拠はないそうです。

そもそも、桃太郎は神話から発生したおとぎ話。地方の本当にあった話が元になっている民話とは若干出自が異なるため、舞台がハッキリしないのです。そのため、桃太郎の舞台を名乗っているのは岡山県だけではなく、近畿や瀬戸内海地方にもたくさんあるようです。

その中で、岡山県が桃太郎の舞台として有名になったのは、全県を挙げたPR活動の成果だと言っても過言ではないでしょう。

岡山県が自信を持って桃太郎の舞台を名乗り、そのイメージの普及に成功したのには理由がありました。

まず、岡山県は日本有数の桃の産地ですので、桃から生まれた桃太郎の舞台としてはぴったりです。しかも、昔の岡山県は「吉備」と呼ばれていたので、「桃太郎が犬、猿、キジに渡すきび団子は原料の黍ではなく、実は吉備団子だったのでは？」という説も出たように、地名もぴったりです。

さらに、鬼が島は瀬戸内海の女木島（香川県）、もしくは鬼ノ城を指し、大きな桃が流れてくる川として一級河川の旭川、吉井川があるので、地理的にも舞台に相応しいように思えます。

このように、小道具、地形、名称など全てを兼ねそろえた岡山県なので、桃太郎の舞台を名乗っても不自然さがなく、観光客にもすんなりと受け入れられたのでしょう。

元が神話なので、科学的根拠を求めるのは難しいものですが、「もしかしたら…」と、かかわりを探しながら岡山県を観光してみるのも面白いかもしれませんね。