法人カードは企業にメリットがいっぱい
更新年月日:2012年07月01日
個人カードと法人カードの違い
個人カードとは、読んで字のごとく、個人がプライベートに利用するクレジットカードのこと。対して法人カードとは、法人が経費決済のために利用するクレジットカードで、コーポレートカードとも呼ばれています。
それぞれ使い方に違いはありませんが、決定的に違う点がひとつあります。それは、誰がそのカードを使えるのか?という点。
そもそもクレジットとは“信用”という意味であり、個人カードは、そのカードを貸与された人“のみ”が使うことができるもの。対して法人カードは、法人に対して信用が与えられているため、その法人に属する人であれば誰でも使うことができるのです。
法人カードの機能とメリット
法人カードも個人カードと同じく、現金を持たずに支払いができます。そのため、例えば出張や接待などで多額のお金が必要であっても、社員に負担を強いることがないというのはメリットのひとつ。しかし、その他にも法人にとっては様々なメリットがあるのです。そのひとつひとつを見ていきましょう。
経費削減につながる
多くの社員がいたとしても、共通の法人カードで経費を精算すれば、煩雑な経理の処理を一本化することができます。経理担当者にとって仕事の負担が減るだけでなく、企業としても人件費などの経費削減につながります。
使途不明金がなくなる
いつ、誰が、どこで、何のために支払いをおこなったのか、利用明細書を見れば一目瞭然。私的利用との区別も簡単にできるため、使途不明金が発生することもなくなります。
効率的に資産運用ができる
企業活動を円滑に進めていくためには、ある程度の資産を確保しておく必要があります。その点、法人カードを利用すれば、支払いまでに一定の期間があるため、その期間は資産として現金を効率的に運用できるのです。
付帯サービスを受けられる
カード会社によって、様々なサービスを付帯しています。例えば航空会社であれば、海外旅行傷害保険が付帯されているのは基本。またタクシー会社などでは、タクシーの利用時に割引が受けられるなど、経費削減に寄与することがたくさんあります。
法人カードの審査
法人カードの審査は、個人カードよりも厳しく設定されています。企業である以上、倒産というリスクがありますから当然と言えば当然ですね。
法人カードを作る際には、PL(損益計算書)やBS(貸借対照表)がチェックされ、設立して間もない時期にはそれらが不十分とみなされ、カードが発行されないことがほとんどです。
基本的には、会社を設立してから3年以上経過していて、現況が黒字決算でないとカードが発行されないケースがほとんどです。しかし稀に、経営者本人の信用が高く、クレジットカードの決済歴も優れている場合などには、法人カードが発行される場合もあるようです。
福利厚生カードと法人カードの違い
福利厚生カードとは法人カードの一種で、法人に属している個人に対する福利厚生を目的としたクレジットカードです。
ビジネスに特化した法人カードと違い、福利厚生カードは個人のライフスタイルに即したクレジットカードとなっています。そのため、ショッピングやレストランでの食事から人間ドッグ利用時まで、様々な優待がゴールドカード並みについています。
法人によっては、カード利用分が翌月の給料から天引きされるように設定されているところも。法人カードと福利厚生カードの2枚を持たせることで公私混同を避けられるので、無駄な出費を押さえる目的で発行している法人もあるようです。