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今急成長の国際ブランド「UnionPay」とは?

更新年月日:2012年10月15日

UnionPayとは?

もはや、世界のクレジットカードをけん引しているのは5大ブランドではなく、6大ブランドだとも言われています。その新勢力が、「UnionPay(ユニオンペイ)」、通称「銀聯(ぎんれん)カード」です。そういえば2~3年前から、日本の家電量販店や百貨店で、JCBに似た赤・青・緑の新しいロゴをよく見かけませんか?

急速に普及したUnionPayですが、その歴史はまだ浅く、2003年に中国銀聯(China Union Pay)株式会社が発行し始めました。そもそも、この中国銀聯という会社は、当時バラバラだった中国の銀行間の決済システムを統一するために、2002年、中国政府が設立した会社です。

「銀聯」とは「銀行カードのネットワーク統合」を指していることからも分かるように、中国国内ではキャッシュカードとして保持する人が多く、海外でのショッピングの際はデビットカードとして利用しています。クレジットカードは、主に海外のカード会社と提携して作られており、国外のカードホルダーが大半を占めています。生い立ちがキャッシュカードなだけに、クレジットとして利用する場合でも大抵はサインと暗証番号入力との両方が必要です。

銀聯カードはデビットとクレジットの総称ですが、その発行枚数は合わせて約28.5億枚(2011年末付)!利用できるのは125の国と地域にまたがっており、中には政治情勢上“地域”と位置付けている島やエリアもありますが、5大陸を広く網羅しています。中国国内の加盟店は約320万店(2011年末付)で、シェアはNo.1。海外の加盟店は約700万店に上ります。

しかし、銀聯カードを発行している中国の銀行の中には、VISAなどの5大国際ブランドを付帯しているところもあるため、純粋な国際ブランドといえるのか定義付けが難しいところです。それを鑑みても、発行枚数や加盟店数の躍進には目を見張るものがあります。まだ誕生から10年しか経っていないブランドが、こうして世界のトップブランドに仲間入りするのは、カード史上初の快挙だといえるでしょう。

世界におけるUnionPayカード

世界中に広がっているUnionPay。経済都市である香港・マカオ・シンガポールでもトップシェアを誇り、その他の東南アジア諸国でもカードが使える店の半数以上でUnionPayが利用できます。アジア以外でも、中国人観光客が好むブランドショップなどを中心に、UnionPayの加盟店は増え続けています。

従来、暗証番号とサインの両方が必要なUnionPayをサインだけで決済できるようにした国が、韓国、アメリカ、アイスランド、ハンガリーです。サインのみで決済できる加盟店は約500万店。中国国外の加盟店数が約700万店なので、この4国に加盟店が集中しているともいえます。

全面サイン決済を真っ先に取り入れたのは韓国です。それだけはありません。有名百貨店や免税店での最大30%割引など、魅力的なキャンペーンで隣国への浸透を試みています。また、アメリカでは国際ブランドのディスカバーカードと提携しました。そのため、クレジットカード大国のアメリカでは約5割の店舗でUnionPayが利用できます。

加盟店開拓に加えて、海外カード会社との提携も活発です。現在は日本を含む約10の国と地域で、現地通貨の銀聯カードを発行しています。

日本におけるUnionPayカード

現在、日本で発行されているUnionPayカードは5種類あります。

日本で最初のUnionPayカードは、2007年に三井住友カードが発行した「三井住友銀聯カード」です。現在も2013年3月末まで入会金無料のキャンペーンをおこなうなど、積極的なPR活動を展開しています。また、傘下の九州カードから「九州銀聯カード」も発行しています。2010年に「銀聯カード」を発行した三菱UFJニコスは、上海と北京に日本語対応スタッフ常駐のデスクを設置するなど、日本人向けの充実したサービスを備えています。

他に日本で発行されているUnionPayカードは、中国銀行在日支店の「銀聯キャッシュカード」、トラベレックスジャパンの「銀聯キャッシュパスポート」です。また、イオンクレジットサービスとJCBが、加盟店やATM業務で中国銀聯との提携を発表しています。カードの発行も示唆しているため、今後、国内カード会社とUnionPayの関わりはますます深くなっていくでしょう。

また、中国人観光客向けにUnionPayカードを利用できるATMもたくさんあります。2012年現在、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、セブン銀行、京都銀行がUnionPayに対応しています。地方銀行として唯一、京都銀行が含まれている点が、観光客に向けたサービスだということを表していますね。

UnionPayが加盟店にもたらすもの

中国人観光客の集客は、いま、日本の小売店の大命題です。それほどまでに、中国人の購買意欲は強く、平均単価は日本人の3~10倍です。UnionPayを導入しなければ、まずその恩恵には預かれないでしょう。UnionPayは日本の加盟店数を14,142店舗と発表していますが、資料が古いため、実際はもっと多いと思われます。

また、UnionPayによる中国国内でのPR活動も大変有効です。2010年、ヨドバシカメラとビックカメラは“UnionPayでの支払いで5%割引”というキャンペーンを打ち出しました。それが奏功して、今では日本で中国人観光客が行きたい場所に常にランキングされています。

2011年には来日数の落ち込んだ中国人観光客ですが、2012年の夏は回復傾向にあります。店頭のUnionPayのロゴプレートや「銀聯歓迎!」の立札は、ただ支払い方法を教えているだけではありません。戻ってきてくれた彼らへ、感謝の意を表す手段にもなり得るのです。

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