公開年月日:2016年06月17日
クレジットカード会社がリボ払いをおすすめしてくる理由
クレジットカードの支払いが初期設定でリボ払いになっていたという相談が国民生活センターに多数寄せられているそうです。
いきなりリボ払いの設定とか、悪質ですね。それだけクレジットカード業界も伸び悩み始めていることの現れともいえます。
今や暮らしには欠かせないクレジットカード。しかし、今、そのクレジットカードの支払いをめぐって混乱が生じています。利用者は一括払いを選択したつもりなのに、なぜかリボルビング払い(通称:リボ払い)になっているという相談が国民生活センターに多数寄せられています。
便利だけど手数料がかかるリボ払い
クレジットカードの支払いは翌月一括払い以外にも、リボルビング払い(リボ払い)という方法があります。
月々のカード利用額に関わらず、毎月の返済額が一定になるリボ払い。便利ではありますが返済を少しずつ先送りにしているだけです。
リボ払いは無料でありません。各社違いはありますが、ほとんどのクレジットカード会社が15%の金利を設定しています。結構高いですね。
翌月返済できるだけの経済力を持っている人が、クレジットカード契約時に知らぬ間にリボ払いにされていたら、なぜ支払う理由もなかった余計なお金を払わなくてはいけない状態になってるの?と思いますよね。
そりゃ腹も立つし、クレジットカード会社に不信感を持っちゃいますよ。一部の会社の行いが業界全体のイメージを悪くしてしまいかねません。
クレジットカードの新規発行は頭打ち
しかしクレジットカード会社は、なぜリボ払いを初期設定にしてしまったりするんでしょうかね。
日本クレジット協会の統計によるとクレジットカードの発行枚数は頭打ちになってきています。
日本は少子高齢化が進んでいて、総務省統計局の推計によればこの先50年で約4,500万人が減少する見込みです。
母数が減るのなら、客単価(1人あたりの利用額)を上げるしかありません。
よし、じゃあリボ払いを標準にしていっぱい金利を取りましょう!と考えているかどうかは定かではありませんが、時世を考えるとそんな邪推をしてしまいます。
もしもそんな短絡的な考え方をしているとしたら、大きな誤りです。悪いうわさはネットに乗って爆発的に広がるので、そんなことをしていては自滅でしょう。
もっと独創的なアイデアでクレジットカード利用を促して欲しいものです。
例えば最近はクラウド会計ソフトが普及しつつありますが、これらのサービスをクレジットカードと連携させると支出が自動で記録されて、仕訳の登録などもかなり簡便化できます。
そのため私は支払いには極力クレジットカードを使うようにしています。
クラウド会計ソフトはこういう部分をメリットとして強調していますが、クレジットカード会社側が積極的に宣伝している印象はありません。
クラウド会計サービスの提供会社と協業して、カード利用による便利さをさらに高めるサービスを提供するとかどうでしょう。
冷え込む個人消費に期待するよりも、法人需要が見込めて手堅いと思いますけどね。
魅力的なサービスがあれば利用者は積極的にクレジットカードを使うはずです。がんばれ、カード会社!