公開年月日:2016年04月13日
スマートデバイス普及でクレジットカード市場はさらに拡大の見込み
アップルが初代iPhoneを発売したのは2007年。その後「スマートフォン」は、瞬く間に世界中に普及していきました。いまやスマートフォンやタブレットでインターネットに接続すれば、いつでもどこでもネットショッピングが可能です。
こんな世界が生まれてから、まだ10年も経っていないなんて信じられません。Amazonや楽天のようなショッピングモールでのショッピングがスマートフォンだけで行えるのは、あらかじめクレジットカード情報が登録してあるからです。
銀行振込や代金引換という支払い手段はありますが、ネットで注文ボタンを押すだけで決済が完了するクレジットカードの便利さにはかないませんよね。クレジットカードショッピング市場は2014年度は約46兆円にも達しており、今後さらに成長が見込まれるそうです。
矢野経済研究所の発表によると、2014年度のクレジットカードショッピング市場は前年度比9.6%増の約46兆円。20年度には約75兆円に達すると予測している。
もう規模が大きすぎてピンと来ませんが、これだけネットやスマートフォンが広まれば、カードの利用者や利用額が増えるのは自然なことでしょう。
引用元の記事によると、スマートフォンやタブレットのようなスマートデバイスを利用したソリューションは、今後クレジットカードショッピング市場の成長をさらに押し上げる主要因と考えられているそうです。
スマートデバイスがあればいつでもどこでもレジになる
現状では店舗で買い物をするときは、レジのある場所にお客さんが並んで支払いを行う必要があります。
しかしカード決済可能な機器を取り付けたスマートデバイスがあれば、店内のどの場所でも決済が可能になります。アップルの直営店では従来型のレジ以外に、店員がiPhoneに取り付けた機器を使って決済を行っています。
店員がその場で決済できれば、レジ待ちの時間がない急ぎの人はとても助かるし、アップルもお客さんを逃すことによる損失が減るでしょう。
また店員がお客さんに商品の説明をしたり、質問に答えたりして、購入の意志が高まったときに即座に決済できるため、レジに並んでいるうちに気が変わるなどということも少なくなりそうです。
このような決済手段を提供できるのは、なにもアップルのような大企業だけではありません。小規模事業者でもサービスの提供者になれます。
例えばSquareというサービスでは、サービスの提供者に手のひらに収まる小さなサイズのカードリーダーが提供され、それをスマートフォンやタブレットのイヤホンジャックに挿し、アプリを使ってカード決済を可能にしています。
小額決済にも対応しているので、フリーマーケットのような場所が限定されず、小さな金額をやり取りするようなときにでも利用できます。このようにスマートデバイスを使った新たな決済サービスは、利用者にとってはもちろん、サービス提供者にもメリットがあります。
ついにアップルのiPhoneやiPadの販売が頭打ちになってきたとのニュースもありますが、それは逆にいえば、売上の大きな伸びしろがないほどにスマートデバイスが世界中に浸透してきたことの現れともいえます。
現在はスマートデバイスを使わない中高年層もいますが、世代交代によってそのような層は減り、ほぼ全員がスマートフォンを日常的に使うようになるでしょう。今後はさらに便利な、新しい決済手段も生まれてくるかもしれませんね。