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ここだけは押さえる!アライアンス(航空連合)の基本

更新年月日:2013年09月05日

アライアンスの記事

世界の航空会社は、自社の更なる発展と顧客サービス向上といった共通の認識のもと、「アライアンス(航空連合)」に加盟し、多くの航空会社と提携している。アライアンスとは何か?航空会社や利用者にとってのメリットは何か?を説明した上で、世界にどんなアライアンスがあり、どんな航空会社が加盟しているのかを見ていこう。

アライアンス(航空連合)ってなんだろう?

アライアンス」は日本語に直訳すると「同盟」という意味だが、一般的には企業同士の提携の意味で用いられる。航空の世界のアラインスは他にも、エアアライアンス、航空連合、国際航空連合と呼ばれることがある。

世界の航空会社は、航空会社間でアライアンスを結び、アライアンス内でコードシェア便の相互乗り入れや、マイレージプログラムの相互利用、空港ラウンジサービスの共有といった提携業務を実施している。国際線の旅客便や貨物便の利便性を高めながら、集客を向上させることが共通の目的であり、アライアンスに加盟する航空会社は相互に協力し合っている

現在、世界には3つのアライアンスが存在する。

スターアライアンスANA、ユナイテッド航空やルフトハンザ ドイツ航空など28社が加盟

ワンワールドJAL、アメリカン航空やブリティッシュ・エアウェイズなど12社が加盟

スカイチームエールフランス航空やデルタ航空、大韓航空など19社が加盟

世界の主要な航空会社のほとんどがこのいずれかのアライアンスに加盟している。まさにグローバルな組織だ。

アライアンスのメリットとは?

航空会社にとってのアライアンス加盟のメリット

アライアンス(航空連合)は、航空会社にとって次のようなメリットがある。

  • コードシェア便で採算性を確保した上での就航ネットワーク拡大
  • 空席の販売促進、搭乗率の増加
  • 空港施設の共同利用や燃料の共同購入によるコスト削減
  • マイレージ提携による顧客の囲い込み

コードシェア便では、1社が機材と人材を提供し、それに複数の航空会社がそれぞれの便名をつけて共同で運行する。自社だけでは展開できない路線を、コードシェアで補完することで、採算性を担保しながら幅広いネットワークに就航できる。さらに自社便の空席の販売促進もできる点がメリットだ。空港施設の共同利用、燃料の共同購入で経費・作業コストが削減できる点も航空会社にとっては魅力だろう。ITシステム、作業行程のベストプラクティス共有することで運用効率化も見込める。

アライアンスの加盟会社間では、マイルの相互加算、特典の相互利用ができる。また、例えばワンワールドでは「エメラルド」「サファイア」「ルビー」と、優良顧客に対して上級会員のステータスが用意されている。レベルにより、ラウンジの利用や空港での優先搭乗できたり、キャンセル待ちで優遇されたりする訳だ。各航空会社は独自の魅力に加えて、所属するアライアンスの魅力を、顧客にとっての比較・評価の材料とすることができる。顧客囲い込みという点で、アライアンスの後ろ盾は強力だ。

旅客にとってのアライアンスのメリット

アライアンスは航空会社同様、顧客にとってもメリットがある。

  • フライトマイル獲得対象の拡大
  • マイル移行先の集約による貯蓄効率化
  • 利用できる特典航空券範囲の拡大
  • ターミナル共通化による手続き簡略化、乗り継ぎ時間の短縮

前述の通り、同じアライアンス内ではマイルの相互加算・相互利用できることが顧客にとっての大きなメリットだ。例えば、ANAマイルを貯めている人が、ユナイテッド航空を利用してアメリカへ渡航した場合に、そのフライトマイルはANAマイルとして貯めることができる。さらに、貯めたANAマイルは同アライアンスに加盟するルフトハンザ航空の特典航空券やタイ国際航空の特典航空券に交換することが可能だ。しかし、マイルの加算率は利用する航空会社や航空券の種類によって違うので注意が必要だ。

また、アライアンスの加盟会社のフライトを乗り継ぐ場合に、例えば成田空港では 「スターアライアンス」各社は第1旅客ターミナルの南ウイングに、「スカイチーム」は第1ターミナルの北ウイング、「ワンワールド」は第2ターミナル集結されており、施設やサービスの共有が、乗客の利便性を高めている。乗客にとって、乗り継ぎの手続きが簡略化され、乗り継ぎ時間も短縮されることはメリットだ。悪天候などにより到着時間に遅れが生じたときも、このような体制であれば調整がしやすい。こうしたアライアンスによる施設の共通化は世界各地で進められている。

アライアンスと加盟航空会社

スターアライアンス

一日あたりの運航便数や就航する目的地や国、加盟航空会社の数で、世界最大の航空会社ネットワークだ。世界最初のグローバルアライアンスとして、1997年に設立した。世界の各航空会社が加盟しており、特にヨーロッパ、アジア、アメリカで層が厚い

日本からは、ANAがスターアライアンスに加盟しているので、日本国内線でもマイルの獲得・利用ができる国際線で貯めたマイルを国内で利用するのもいいし、国内線で貯めたマイルを国際線で利用するもいいだろう。

各加盟会社のマイレージでマイルを貯め、一定以上の条件を満たすと上級会員になることができるが、同時にスターアライアンスシルバー会員、またはスターアライアンスゴールド会員 としてもランクアップされる。もちろん、ゴールド会員の方がシルバー会員よりも特典の種類が豊富で、メリットも多い。

スターアライアンス加盟航空会社

日本:全日本空輸(ANA)

アジア:中国国際航空、アシアナ航空、エバー航空、深圳航空、シンガポール航空、タイ国際航空

アメリカ:エア・カナダ、アビアンカ航空、コパ航空、TAM航空、ユナイテッド航空、USエアウェイズ

ヨーロッパ:エーゲ航空、アドリア航空 、オーストリア航空 、ブリュッセル航空、クロアチア航空、LOTポーランド航空、ルフトハンザドイツ航空、スカンジナビア航空、スイスインターナショナルエアラインズ、TAPポルトガル航空、トルコ航空

オセアニア:ニュージーランド航空

アフリカ:エジプト航空、エチオピア航空、南アフリカ航空

詳細は、マイレージカードの達人「スターアライアンスの基礎知識」を参考にして欲しい。

ワンワールド

ワンワールドは、スターアライアンス、スカイチームに次いで世界第3位の規模を持つの航空アライアンスだ。2007年にJALが加盟したことにより、アジアのネットワークが強化され、また日本人にとって利便性が上がった

ワンワールドは1999年に誕生、世界を代表する10の航空会社により結成されており、世界156ヶ国、842都市へ就航ネットワークを有する。カナダのバンクーバー空港をハブ空港としている。

ワンワールドのマイレージサービスの会員レベルは「ワンワールド・エリート・ステータス・レベル」と呼ばれ、「ルビー」「サファイア」「エメラルド」という3つのレベルで構成されている。スターアライアンス同様、各加盟会社のマイレージでマイルを貯め、一定以上の条件を満たすと上級会員になることができる。ワンワールドの上級会員は、予約・搭乗順位の優先 、ビジネス・ファーストクラス用ラウンジの無料利用などのサービスが受けられる

ワンワールド加盟航空会社

日本:日本航空(JAL)

アジア:キャセイパシフィック航空、マレーシア航空

アメリカ:アメリカン航空、ラン航空

ヨーロッパ:エア・ベルリン、ブリティッシュ・エアウェイズ 、イベリア航空 、フィンランド航空、S7航空

オセアニア:カンタス航空

アフリカ:ロイヤル・ヨルダン航空

詳細は、マイレージカードの達人「ワンワールドの基礎知識」を参考にして欲しい。

スカイチーム

スカイチームには、19社の航空会社が加盟しており、年間旅客数、就航国数、就航航空数でスターアライアンスに次ぐ世界第2位の規模を持つアライアンスだ。

アジア・ヨーロッパの就航路線の層が厚くデルタ航空・大韓航空などマイルに有効期限がない加盟航空会社が多い点も魅力。2011年、中国東方航空、チャイナエアラインの加盟でアジア路線が拡充され、2012年にはサウディア、ミドルイースト航空の加盟で中東路線が、アルゼンチン航空の加盟で南米路線が拡充している。これからの路線拡張の展開も楽しみだ。

スカイチームのマイレージサービスにも上級会員としての特典が用意されている。スターアライアンス、ワンワールド同様、各加盟会社のマイレージでマイルを貯め、一定以上の条件を満たすと「スカイチーム・エリート会員」「スカイチーム・エリート・プラス会員」になることができる。スカイチームの上級会員も、予約・搭乗順位の優先 、ビジネス・ファーストクラス用ラウンジの無料利用などのサービスが受けられる

スカイチーム加盟航空会社

日本:なし

アジア:チャイナエアライン、中国東方航空、中国南方航空、大韓航空、ベトナム航空、厦門航空

アメリカ:アエロメヒコ航空、デルタ航空、アルゼンチン航空

ヨーロッパ:アエロフロート・ロシア航空、エア・ヨーロッパ、エールフランス航空、アリタリア-イタリア航空、チェコ航空、KLMオランダ航空、タロム航空

オセアニア:なし

アフリカ:ケニヤ航空、ミドル・イースト航空、サウディア

詳細は、マイレージカードの達人「スカイチームの基礎知識」を参考にして欲しい。

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