ここだけは押さえる!マイレージの選び方
更新年月日:2013年09月05日
今や世界中のほとんどの航空会社が、独自のマイレージプログラムを開発・導入している。ベストなマイレージはどれだろうか?それは渡航者の利用パターンよって全く異なる。このページでは、自分にぴったりのマイレージを選ぶために、その選択の基準となる項目や内容について一つずつ紹介していく。
自分にぴったりのマイレージを選ぶ!その前に。
世界初のマイレージプログラムは、1981年にアメリカン航空で産声をあげた。当時、業績低迷に頭を悩ませていたアメリカン航空が、窮余の一策として実施したこのマイレージプログラム「アドバンテージ」は顧客を囲い込むための施策として値千金の成功を収めた。しかし喜んでいるのもつかの間、北米を中心に多くの航空会社が競ってマイレージプログラムを導入していった。今となっては、ほとんどのどの航空会社が独自のマイレージプログラムを所有するようになった。
また、1990年代には大陸を超えた航空会社同士のアライアンス締結や提携が活発化した。旅客便や貨物便の利便性を高めつつ集客を向上させることが、どの航空会社にとっても共通の課題として認識されていたからだ。アライアンス内でコードシェア便の相互乗り入れや、マイレージプログラムの相互利用も開始されるようなり、航空会社にとっても利用者にとっても便利で有用な組織・サービスがつくられていった。
2013年現在、最多の航空会社加盟数を誇るスターアライアンスには28社が加盟しており、世界中に渡航しながら1社のマイレージを効率的に貯めることができる。乗り継ぎも同じアライアンス内であれば、手続きも簡単になり、時間も圧縮され、利用者にとっては、まさに願ったりかなったりだ。
ただ、世界中でサービスの競争がおこり、利用者にとって各航空会社のマイレージが更に便利でより使いやすいものに改善される一方、マイレージサービスが複雑化し、一見わかりにくそうに感じてしまう、それもまた事実だ。「損をしないマイレージ選び」「さらに得するマイレージ選び」ができるように、自分にぴったりのマイレージを選ぶためのチェック項目を1つ1つ紹介していきたい。
各社の就航路線・都市からマイレージを選ぶ
まずは、どの国・都市に渡航することが多いかを考えてみよう。渡航は国内が中心だろうか、それとも国外が中心だろうか。国内での渡航が中心であれば、やはりANAかJALのマイレージを利用するのがよいだろう。当然の話だが、日本国内の就航路線数も発着数のどちらも、国産の航空会社が一番多い。国内で渡航する場合は、当然、利用頻度が高いはずだ。利用頻度が高い航空会社のマイレージを選択すれば、フライトマイルで積算率を維持しながらマイルを貯めることができる。JAL/ANAの就航都市、発着数を比べてみて、利用しやすい方を選ぶのがよいだろう。
国外への渡航が中心の人は、例えば出張で東京-サンフランシスコ間を渡航する機会が多い人は、東京-サンフランシスコのフライト数が多い航空会社を選ぶのがよいだろう。国内の地方からでも利用しやすいフライトだとさらに良い。アメリカ国内であちこち動き回のであれば、アメリカ国内で充実した路線数、フライト数を有するアメリカの航空会社のマイレージを選択するのが無難だ。
各社が所属するアライアンスでマイレージを選ぶ
世界には3つのアライアンス(国際連合)があり、世界の主要な航空会社のほとんどがこの3つのアライアンス、「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」のいずれかに加盟している。
同じアライアンス内であればマイルの相互加算・相互利用ができるので、例えばANAマイルを貯めている人が、ルフトハンザ航空を利用してドイツに渡航した場合に、そのフライトマイルをANAマイレージのマイルとして貯めることができる。また、貯めたANAマイルはユナイテッド航空やタイ国際航空の特典航空券に交換することができる。
利用したい航空会社はどのアライアンスに所属していて、そのアライアンスにはどんな航空会社が加盟しているだろうか。将来、渡航したい国・都市に多く就航している航空会社が加盟しているなら、マイレージの夢はさらに膨らむはずだ。利用頻度の多い路線に多くフライトを持っていて、所属しているアライアンスに加盟している各社の顔ぶれも申し分ない、そんな航空会社のマイレージを選ぼう。
各アライアンスについては、それぞれ「スターアライアンス」、「ワンワールド」「スカイチーム」のページで紹介しているので、参考にしてほしい。
各社が独自に提携する航空会社でマイレージを選ぶ
各航空会社は、アライアンスとは別に独自で他の航空会社と提携している場合がある。例えばJAL(日本航空)は、エミレーツ航空(アラブ首長国連邦)、エールフランス(フランス)、中国東方航空(中華人民共和国)、バンコクエアウェイズ(タイ王国)とも提携している。航空会社によっては、アライアンスでお目当ての航空会社が加盟していなくても、独自で提携している場合もあるので、航空会社の提携先会社を公式サイトをチェックしてみることをおすすめする。
マイルを貯める・マイルを利用する場合に条件が設けられている場合もあるが、独自で提携している航空会社には馴染みの浅い、マイナーなものも少なくない。マイレージを上手く活用して、珍しい航空会社のフライトをいろいろ体験していくのもきっと楽しいはずだ。
マイルの貯めやすさでマイレージを選ぶ
マイルの有効期限を考える
各マイレージによって、マイルの有効期限は違う。有効期限には3種類ある。
- 有効期限として明確な期間が設定されている
- 期限以内にマイルが増減すれば延長される
- 有効期限がない
マイレージと上手につきあうためにも、有効期限は大切なポイントだ。残念ながら日系航空会社の、ANA/JALともに明確に有効期限が設定されている。特にそれほど頻繁にフライトを利用しない人は、マイルが失効する前までにきちんとしたプランを考えておきたい。海外のマイレージプログラムには、任意の期間中に1マイルでも加算・減産すれば、有効期限が延長するものもある。もし可能であれば、このように柔軟に有効期限を調整できるマイレージを選択するのがおすすめだ。
フライトマイルの積算率を考える
フライトマイルは条件によって積算率が大きく異なり、お特にまとまったマイルが貯まることもあれば、全く貯まらない場合もある。国際線でのアメリカやヨーロッパ路線では、積算率が10%違うだけでも、獲得できるマイルは大きく違ってくるので注意しておきたいポイントだ。
良く利用する航空会社のフライトで、「ファースト」「ビジネス」「エコノミー」の搭乗クラスや、「普通料金」「割引料金」「ツアー料金」の料金体系で積算率がどう変わるかを事前にチェックしておこう。至極当然だが、積算率の高いマイレージプログラムを選択するのが良い。
また、先ほど紹介した同じアライアンス内でも、航空会社ごとに積算率は異なる。提携会社を利用したときのフライトマイルが高く(低くなく)設定されているマイレージを選択するのがベターだ。各航空会社の公式ページで、「マイルを貯める」「提携航空会社で貯める」というメニューを探して、積算率を確認してみてほしい。
上級会員へのなりやすさを考える
各マイレージプログラムには、更なる顧客囲い込みのための施策として、上級会員制度がある。例えばデルタ航空のマイレージ、スカイマイルにはメダリオンプログラムがあり、「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」で加入できる条件と、特典が用意されている。特典の豪華さも、加入条件の厳しさも、もちろん「ダイヤモンド」が1番だ。
特典には、搭乗クラスアップグレード、手荷物手数料無料、ラウンジ利用無料などがあるが、ここではボーナスマイルに注目したい。対象フライトごとに、シルバーメダリオンでは25%、ゴールドではなんと100%のボーナスマイルが付与されるのは魅力だ。上級会員の資格が取得しやすいマイレージを選べば、フライトマイルを効率的に獲得することができる。
フライト以外でのマイルの貯めやすさを考える
マイルを貯める方法は、何もフライトだけに限らない。マイレージによっては、日頃のショッピングやレストランでの食事、公共料金の支払いをカード払いにすることでマイルを獲得することができる。
提携先の多いカードであれば、生活のあらゆる出費をカード清算にして、効率的にマイルを貯めることができる。また、マイルの失効期限が近づいてるけど、後少しだけマイルが足りない、そんな場合はカード利用のショッピングで無駄なくマイルを貯めるのが賢いだろう。日本に住んでいるならば、この場合ANA/JALのマイレージがその提携先企業の多さから言って有力だ。
特典に必要なマイル数でマイレージを選ぶ
マイルを特典航空券に交換する場合に、特典に必要なマイル数はマイレージによって違う。これまで見てきた「就航路線、アライアンスの視点」「マイルを効率的に貯める視点」がマイレージを選択する場合にとても重要だが、せっかく貯めたマイルが特典航空券の交換に必要マイル数に全く届かない、そんな悲しい結果にならないようにしたい。特典航空券の交換に必要なマイル数は、各航空会社の公式サイトに掲載されているので念のためチェックしておこう。
最もお得にマイレージを活用できるカードを探してみよう
以上、マイレージの選び方に付いて紹介してきたが、自分のぴったりのマイレージが見つかりそうだろうか。クレ達では、航空会社ごとに「最もお得にマイレージが活用できるカード」を徹底調査&比較している。自分にぴったりのマイレージに目星がついなたなら、各航空会社のページを是非参考にしてみてほしい。あなたのマイレージライフが、もっとお得にハッピーになるはずだ。