重要!付与率と還元率の違いは何か?
更新年月日:2012年08月07日
ポイントには「付与率」と「還元率」がある
クレジットカード会社のポイントプログラムによって、1ポイントの価値はまったく違います。その価値を、ポイントを「もらう時」と「使う時」の目安として数値化したのが、付与率と還元率です。
- 付与率は「いくら使えば1ポイントもらえるか」を表す割合
- 還元率は「1ポイントで何円相当に交換できるか」を表す割合のこと
付与率の一見おトクなカラクリ
前述した付与率とは、よく「カードの利用額1,000円毎に1ポイント」などと案内されている、あの文章を数値化したものです。もしもポイントの付与率が分からない場合、クレジットカードの利用金額と付与されたポイント数から、以下のように付与率を計算することができます。
ポイント付与率の公式:付与率(%) = ポイント数÷利用金額×100(%)
例えば1万円の利用額に対して10ポイントつくプログラムなら、
10ポイント÷10,000円×100(%) = 0.1(%)
付与率は0.1%ということになります。
もし、別のポイントが100円の利用に対して1ポイント付与されるとしたら、付与率は1%。10倍以上のポイントが貯まるとあっては、どう考えても後者のカードの方がおトクに感じてしまいますよね。しかし、実はポイントの本質は、付与率ではなく還元率にあるのです。付与率とは、いわば還元率を導き出すための数値でしかないのです。
重要なのはポイント還元率
還元率が必要になるのは、ポイントを使う時です。ギフト券などと交換したり、キャッシュバックしたりするのに、この還元率は見過ごせません。なぜなら、クレジットカードによって10倍以上もの差があることが珍しくないからです。現在、カード入会の際の比較検討材料の肝とも言えるでしょう。さてこの還元率は、次のように計算することができます。
ポイント還元率の公式:還元率(%)=交換するギフト券等の額面÷(必要ポイント÷付与率)
この公式を使って、先ほどご紹介した、1,000円の利用で1ポイントがもらえる付与率0.1%のポイントプログラムで計算してみましょう。
ポイント還元率計算例:1,000円で1ポイント獲得した1,000ポイントで5,000円のギフト券と交換した場合は、5,000円÷(1,000ポイント÷0.1%) = 0.5%となる。
還元率は0.5%で、実質、カード利用額200円で1円分得することが、明らかになります。
次に100円の利用で1ポイントがもらえる付与率1%のポイントが、10,000ポイントで2,000円分の図書カードと交換できるとしたら、還元率はいくらになるでしょうか?
答えは、2,000円÷(10,000ポイント÷1%) = 0.2%です
還元率0.2%ということは、実質、クレジットカード利用額500円で1円トクをする計算になり、前者のカードにお得度では劣ることが分かりました。
このように、付与率だけではポイントの実力は全く図れません。また、同じポイントプログラムであっても、交換先によって還元率が変動する場合が多々あります。自分が最もよく使うポイントの交換先は何なのか、どれが一番おトクな使い道なのか、電卓片手にこの還元率をはじきだして、じっくり検討しましょう。