公開年月日:2016年06月07日
グローバルな犯罪組織がクレジットカードを改悪させる?
全国のコンビニに設置されたATMから偽造クレジットカードによって一斉に不正引き出しが行われるという事件が発生しました。
被害総額はなんと14億円超え。関わった犯罪者の人数も100人超えと見られ、規模の大きさにびっくりです。
全国17都府県のコンビニエンスストアの現金自動受払機(ATM)約1400台で今月15日、偽造クレジットカードが一斉に不正使用され、約14億4000万円が引き出されていたことが捜査関係者への取材で分かった。現金の引き出しには100人以上が関与した可能性がある。南アフリカの銀行から流出したカード情報が使われたとみられ、警察当局は大規模な国際犯罪組織が関与した窃盗事件とみて捜査を始めた。
グローバル化する犯罪
今回の事件では偽造クレジットカードが使用されたとみられているそうですが、流出元は南アフリカの銀行ではないかとのこと。
経済のグローバル化によって、様々な仕組みが国際化されています。例えば金融なら、日本で作ったクレジットカードやキャッシュカードを使って、別の国のATMでお金が引き出せたりします。
利用者にとってはとても便利ですが、今回のように遠く離れた国で流出したクレジットカード情報が日本で不正利用されたりなんてことも起こってしまうわけですね。
しかし14億円引き出そうとした場合、ATM1台あたりの引き出し限度額が100万円と考えても、1400台のATMが必要です。
今回は100人以上の犯罪者が関わったとみられることから、1人あたり約14箇所のATMからお金を引き出したことになります。
日本は治安が良いうえに、日本全国にATMが設置されたコンビニがあります。また都市部のような人口密集地は、単位面積あたりの数もかなり多いです。
今回のように組織的な不正引き出しを狙った犯罪者側にとっては、好条件とも考えられます。
クレジットカード会社も企業体力を気にした方がよいかも
今回のような犯罪を目の当たりにすると、被害を被った企業は大丈夫なのかなという心配をしてしまいます。
クレジットカードを発行できる企業や銀行などの金融機関は相当な体力を持っていることは間違いありませんが、企業規模には差があります。
証券会社や銀行が倒産する時代なので、思いがけぬ損失がきっかけで経営が破綻するなんてことも考えられなくはありません。
まあ倒産まではいかないにしても、損失を補填するためにクレジットカードのポイント還元率が悪くなったり、特典がなくなったりなどということは十分に考えられます。
法人相手のお仕事をしている人ならばよくわかりますが、初めて取り引きを行うときには相手がどのような会社であるかを調べたりします。
逆に相手方の企業規模が大きい場合、直近3年程度の決算情報の開示を求められることもあり、業績があまり良く無ければ、どれだけ素晴らしい提案をしても取り引きしてもらえないこともあります。
それだけ企業規模や業績というものが重要ということです。とはいえ、毎年クレジットカード会社の決算情報なんか調べてられないですけどね(笑)
クレジットカードを選ぶときには、目先の特典だけではなく、そのような観点を持ってみるのもおもしろいかもしれませんよ。