公開年月日:2016年12月01日
クレジットカードやパスワードを過去のものにする究極の生体認証が登場?
クレジットカードはキャッシュレス決済できる便利さの一方で、安全面での不安が常につきまといます。しかし「Liquid Pay」が普及したら、クレジットカードはなくなり、安全性も大幅に高まり、クレジットカードは過去のものになってしまうかもしれません。
日本のフィンテック産業の中から、マイクロソフト、アップル、グーグル、フェイスブックに続く、“超A級ハイテクベンチャー”が登場してきた。生体認証・空間認識等の画像解析を手掛けるLiquid(東京都千代田区、代表取締役:久田康弘氏)だ。AI(人工知能)を使い、銀行のATMで使われている従来の静脈認証と比較し、圧倒的に正確で高速な「Liquidエンジン」がコア技術。これによって、日本国内、アジア地域を中心とした世界で「様々なカードを駆逐することができる」(保科秀之・Liquid Japan 代表取締役)という。
引用元:安全で便利な生体認証FinTech「手ぶら決済」の実力 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
カードもパスワードも不要なLiquid Payの生体認証
株式会社Liquidが開発した「Liquid Pay」は、指紋認証によって決済ができるサービス。代金の請求は後日携帯電話あてに届く仕組みです。認証時間0.05秒、誤認リスク1兆分の1という高精度。クレジットカードや電子マネーはキャッシュレスというだけで結構便利なわけですが、手ぶらとなったら究極の決済方法となり、これ以上の身軽さは考えられません。
指紋だけで決済ができるため、財布を忘れた、カードを無くしたなどという心配は無用。もしもあらゆる決済システムにこの技術が採用されたら、コンビニで買い物し、改札を通って電車に乗り、飲食店で食事して、ホテルに宿泊などいったことが全て「手ぶら」でできるようになります。
先進的な取り組みで全国的にも有名な岐阜県の大垣共立銀行では、手のひら認証で利用できるATMを何店舗かで導入しています。東日本大震災の被災者達が身の周りのものを失い、ATMから出金できないという困難に直面したことを知り、緊急時にも体ひとつでお金を引き出せるようにすべく、全国で初めてサービスの提供が行われました。
この事例からもわかるように、生体認証によって入出金ができれば、日常生活における利便性が高まるだけでなく、非常時においてもその恩恵を受けられます。
安全面への不安はどこまでもつきまとう
Liquid Payのような指紋認証の仕組みによって、クレジットカードを物理的に紛失する恐れはなくなります。利用者の指紋の情報は画像として管理するのではなく、特徴点(指紋の分岐点や線が終わっている点)を結んでできた図形の角度、長さ、面積などの情報を管理しているため、生体情報流出などのリスクも低減できるそうです。
ただし、これはLiquid Payに限った話ではありませんが、システムが完璧であったとしても、それを扱う人間が騙されてしまうことはよくあることです。どれだけ便利な仕組みが提供されるようになっても、扱いには注意が必要ですね。