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公開年月日:2016年08月10日

FIDOによる本人認証規格の統一化は、期待できる反面セキュリティが不安

手のひらから広がる世界地図

インターネットを多用していると無数に増えていくIDやパスワード。暗記するために全てのサービスで同じものを使うと万が一に漏れたときには利用しているサービス全てに不正侵入される危険性が生じます。

FIDO(ファイド)という団体は本人認証の標準化を進めており、それによってクレジットカードやネットバンキングなどは格段に利用しやすくなるとのことですが、安全面での不安は拭いきれませんね。

ID・パスワードによる本人認証は「もはや限界」。だからこそ、GoogleやMicrosoftは、次世代の本人認証システムを世界標準化しようと、今まさに準備を整え終えた――。“携帯電話に最も早く指紋認証機器を搭載した企業” DDSの三吉野健滋社長によれば「今後は鍵と小銭もなくなる可能性がある」と言う。短期集中連載、第2回をお送りしたい。

引用元:まもなくカギも小銭も要らない時代がやってくる!?|@DIME アットダイム

ますますフラット化が進む世界

トーマス・フリードマンは著書「フラット化する世界(The World Is Flat: A Brief History of the Twenty-first Century)」の中で、ITの力によってこれまで経済的に遅れていた中国やインドのような国々がグローバルな競争力を持つようになったことや、Google、Dellなどの世界のフラット化を成功に結びつけているグローバルな企業の事例などついて書いています。

私が躍進の凄まじさを感じているのがAmazonです。Amazonは起業してから数年は、利益をひたすらインフラやシステムなどの基盤整備に注ぎ、器を大きくしていきました。いまやAmazonは世界中に物流拠点やネットショップ運営を行うためのサーバ(データセンター)を持ち、その巨大さに対抗できる企業はいないでしょう。

最近では「Amazonハック」という手法を使って小規模ながら大きな利益を得ている企業が増えています。AmazonはFBA(フルフィルメント by Amazon)というサービスを提供しています。このサービスを利用してAmazonの物流センターに商品を預けておけば、売れた商品の発送はAmazonが代行してくれます。

最近では個人でも安価にネットショップが作れるサービスが多くありますが、大変なのは商品の在庫管理や受発注手続き、商品の発送やサポート対応などの部分です。

1人では無理だからと人を雇えば固定費がかかり、それは売上が増えるほど膨らみます。人が増えてから売上が大きく下がるようなことになれば、会社の存続が危ぶまれます。Amazon FBAを使えば、このような裏側のほとんどをAmazonが代行してくれるというわけです。

秀逸なのはAmazonがこの仕組みをグローバルに展開しているということ。言語や関税などの対応は必要ですが、基本的には同じ方法で他国でも物品を販売できるのです。グローバルなビジネスはもはや大手企業の独擅場ではなくなってきています。

標準化は便利だが危険

このようにフラット化する世界でグローバルなサービスを利用する際に欠かせない本人認証ですが、FIDOによってこの仕組みが標準化される日は来るのでしょうか。

本人認証の規格が統一されれば便利であることは間違いないでしょう。しかし全てが1つの仕組みにひも付けされてしまうのは危険極まりないです。もちろんFIDOは安全面にもっとも力を注いでいるのでしょうが、もしそれが破られるようなことがあれば、取り返しがつかないことになりかねません。

日本でもマイナンバーに関しては、いまだに多くの人が安全面での不安を感じています。これと同様の怖さを感じますね。

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