クレジットカードのキャッシング機能をわかりやすく解説
更新年月日:2012年07月01日
クレジットカードのキャッシング機能をわかりやすく解説
クレジットカードでは、モノやサービスを買えるだけでなく、お金を借りることもできます。その機能が“キャッシング”です。
新しくクレジットカードを作ると、厚めの紙にカードが貼られた状態で送られてきます。その紙には、大抵ショッピングとキャッシングの利用可能額が記載されています。ちなみに、ショッピングとキャッシングで使える金額のことを、それぞれ「ショッピング枠」「キャッシング枠」といいます。
カードの申し込み時や、カードが届いてからキャッシングの申請をするケースもありますが、特に設問事項がなかった場合は自動的にキャッシング枠も付与されることが多いようです。しかしキャッシングはあくまで任意のサービスなので、もし不要ならその旨をカード会社に伝えてください。キャッシング枠を0円にして、その分ショッピング枠を増やせるかもしれません。
また、もともとキャッシング機能を備えていないクレジットカードもあります。例えば、アメックスは新規のキャッシングの受け付けを2012年6月末で終了します。キャッシングの利用を検討しているなら、キャッシングの有無もカード加入の検討材料としてチェックしてください。
キャッシングは使い方次第でこんなに便利!
「自分はお金を借りたくないから…」という方も、知っておいて損はない、キャッシングの便利でお得な使い方をご紹介しましょう。
海外で威力を発揮
海外で手持ちの現金が足りなくなってしまった場合、VISAやMasterCardなど国際ブランドのついているクレジットカードなら、ほとんどの国のATMでキャッシングできます。もちろん出てくるお金はその国の通貨。日本で両替する手間や手数料を省くために、海外でキャッシングを利用するのは一般的な方法です。
また、多額の現金を持ち歩かなくてもいいので、防犯の観点からも安全な方法だといえます。財布を気にすることなく旅行や出張に専念できるのも、メリットのひとつですね。
深夜や日曜でもお得に現金調達できる
日本でも、急に夜遅く現金が必要になった場合、キャッシングは重宝します。銀行のキャッシュカードには使えない時間帯がありますが、クレジットカードのキャッシングならコンビニのATMで大抵24時間使えるからです。
また、日曜日に提携ATMから銀行のキャッシュカードでお金をおろそうとすると、結構な時間外手数料を取られてしまいます。後述するようにキャッシング利用には利息がかかりますが、短期間で返済するなら銀行の手数料よりも安くあがるケースがあります。意外なようですが、使い方次第でキャッシングは節約手段にもなり得るのです。
ショッピング分と一緒に支払える
他の金融機関でカードローンを利用している場合、その返済日とクレジットカードの支払日が違うと家計管理が面倒です。キャッシングなら、ショッピング分と一緒に引き落としてくれます。頭の中の支払日を一つ減らせるというのも、キャッシングの利用価値の一つでしょう。
キャッシング利用時の手数料
キャッシングの利用には、リボルビング払いや分割払いと同様に金利手数料が必要です。カード会社やランクによって年率には差がありますが、大体15~18%に設定されています。
金利手数料は次のように計算します。
キャッシング金額×年率÷365日×借りた日数=金利手数料
例えば、金利18%のキャッシングで3万円を借り、30日後に返済したとします。
3万円×18%÷365日×30日=444円
金利手数料が444円ということは、月に3回、日曜日に提携ATMからキャッシュカードでお金をおろすよりも安く済みます。
この金利手数料さえきちんと把握しておけば、キャッシングを賢く、お得に有効活用できるのです。
ショッピング枠とキャッシング枠の審査は別モノ
ひとつのクレジットカードで利用できるショッピングとキャッシングですが、それぞれの審査基準は多少異なります。一般的には、キャッシング枠の審査の方が厳しいとされています。それは、「年収の3分の1以上の金額を借入できない」という総量規制が、キャッシングには適用されるからです。
すなわち、クレジットカードの審査には通ってショッピング枠はついたけれど、キャッシングの審査だけ落ちるケースもあります。しかし、キャッシング機能を申し込んだことが理由でカード審査に落ちることは、原則ありません。たとえキャッシングの審査が通らなかったとしても、です。
せっかくの便利な機能を無駄にせず、正しく上手に活用してください。