クレジットカードの暗証番号の使い道と重要性
更新年月日:2012年07月01日
暗証番号はいつ決める?
クレジットカードの申し込みをする時に、自分で4桁の数字を暗証番号(PIN)として設定します。この時、使ってはいけない数字があります。
- 1.自分の生年月日
- 2.自宅の電話番号
- 3.自宅の住所の番地
- 4.連続する同じ数字(例:1111)
これらは他人から推測されやすい数字の代表です。これらの数字を暗証番号として申請しても、カード会社は大抵受け付けません。カード会社によっては、これ以外にも登録できない数字があります。少なくとも申込用紙の記入事項から推測できる数字は、使わないほうが無難でしょう。
入会時に決めた暗証番号は、その後いつでも変更できます。手続き方法はカード会社によって異なるので、まずはカード会社に問い合わせてみてください。
暗証番号の用途
暗証番号は、カードの契約内容を変更する時など、カード会社との手続きで必要になる場面が多くあります。それ以外にも、カードを利用する際に必要になるケースを3つご紹介しましょう。
店頭でICクレジットカードを使うとき
ICチップの搭載されたカードを店頭で利用するとき、店員さんから「ここに暗証番号を入力してください」と、電卓のような機械を渡されることがあります。これはPINパッドというIC対応端末機です。これに暗証番号を入力して確定ボタンを押せば、それでOK。サインなしで買い物できます。
しかし、このPINパッドがなかったり、ICカードに対応していない端末の場合は、たとえICカードでもサインが必要です。大手企業のチェーン店などでは、ほぼ全店にPINパッドが導入されているので、暗証番号の入力を求められる機会は多いと言えるでしょう。
ネットショッピングのとき
ネットショッピングでも暗証番号が必要になる場合があります。大手のネットショッピングモールやECショップなど、独自の決済システムを持っているところでは、暗証番号の入力は省略されることがよくあります。
一方、自社HPで直接販売しているショップなどは、カードブランドの認証システムやPayPalなどのカード決済システムを採用しているところがほとんどです。その場合、暗証番号の入力が必ず必要になります。
ATMでキャッシングを利用するとき
カードでキャッシングを利用する時、暗証番号は必ず入力します。ATMで現金を調達する行為に暗証番号は付き物、と言えるでしょう。
注意したいのは、銀行と同じように、誤ったパスワードを何度か入力してしまうと、カードの利用が一時停止される点です。その場でお金が借りられなくなってしまうので、暗証番号は慎重に入力しましょう。
暗証番号の重要性
暗証番号は、カードの個人情報の中で最も重要なデータです。決して他人に教えてはいけません。たとえそれが警察やカード会社の社員であっても、電話をかけてきて暗証番号を確認するような行為はありえません。そのような詐欺には十分注意しましょう。
もちろん、自ら教えなくても知られてしまうリスクもあります。
ATMやIC端末機へ暗証番号を入力する時は、周りから覗かれないように用心してください。もともとIC端末機には、操作を見えにくくする小さな囲いが付いていますが、できるだけ手元に引き寄せてから入力したほうが安心です。
また、多くのATMに小さな鏡が付いていることからも分かるように、利用者の背後から覗きこんで暗証番号を盗み見る犯罪は後を絶ちません。ATMの中には、画面に表示される番号の並び順を変えられるところもあります。こうしたセキュリティ対策は、何でも使っておくのがおすすめです。
昨今増加しているのが、温泉やスポーツジム、ゴルフ場など、ロッカーを使う場所でのカード犯罪です。暗証番号を入力するロッカーだと、比較的簡単に盗み見ることができます。その暗証番号がカードのものと同じなら、入浴中や運動中にロッカーを開けてカードを盗み、キャッシングするのはとても簡単です。着替えをする場所では気持ちも無防備になりがちです。しかし、ロッカーとカードの暗証番号を変えることだけは忘れないでくださいね。
ここまで説明すれば、暗証番号を忘れないようにカードに書き込んだり、メモと一緒に保管しておくのは論外だということがお分かりいただけると思います。
もしもこの状態で盗難・紛失した場合、不正利用されても原則、盗難保険の対象にはなりません。これは、先ほどご紹介した推測されやすい暗証番号を設定していた場合も同じです。暗証番号を第三者に知られたことによる損害は、原則自分で負担することになります。
逆に言えば、他人に推測されにくく、自分が覚えやすい暗証番号を適切に管理してさえいれば、カードは安全に利用できる、というわけです。
もし暗証番号を忘れてしまっても、カード会社に相談すれば本人確認などを経て郵送で通知するなど、厳重に対処してくれます。暗証番号はクレジットカードを守る最後の砦。各社サポート体制は万全ですから、安心して利用してくださいね。