公開年月日:2015年09月23日
クレジットカードの限度額に関する基礎知識まとめ
クレジットカードは現金を持たずに買い物ができる。そこでカードで支払いできる限度額を定め、使いすぎを防止している。
限度額は同じカードでも所有者によって異なり、数十万円~数百万円まで様々だ。限度額の決まり方や、上げる方法、超えた場合の対処法など、クレジットカードの限度額に関する基礎知識を紹介していこう。
クレジットカードの限度額とは?
限度額とはクレジットカードで払える額の限度のことで、別名「利用限度額」「利用可能額」「与信枠」などども呼ばれている。
では限度額が50万円のカードの場合、「このカードで50万円の買い物をしたらそれ以降はもう二度と使えなくなるのか」と言うとそうではない。限度額の対象となるのは、まだ引き落としされていない分の利用額だ。
つまり限度額50万円のカードで40万円の買い物をしても、引き落とし日に40万円が引き落とされれれば再び50万円まで利用できる。
限度額の決まり方
限度額はカード申込時にカード会社が決める。どのように決まるかと言うと、まずは申込者の年収や住宅ローン等を考慮した支払可能見込額を算出し、その範囲内でカード会社の独自の基準により限度額が決定される。
- 支払可能見込額の決まり方:(年収-生活維持費-年間請求予定額)×0.9
- 生活維持費の決まり方 :住宅ローン、家賃、世帯数、居住地などにより決められる
- 年間請求予定額の決まり方 :指定信用情報機関を参考にカード会社が算出する
- 限度額の決まり方 :支払可能見込額の範囲内で、カード会社の独自の基準により決まる
最終的な判断はあくまでカード会社によるので、必ずしも年収が高ければ限度額も高くなるわけではない。
限度額を上げる方法
限度額を上げるには、電話やwebサイトでカード会社に限度額の引き上げを申請し、その後の審査に通ると引き上げられる。
また、カード会社から信頼されると、自分から申請しなくても限度額が上がる場合もある。信頼を高めるにはカードを長期的に使って利用実績を作ると良い。
他にも一時的に限度額を上げる方法や、事前入金という方法がある。クレジットカードの限度額の引き上げ方法については別記事にまとめたので参照して欲しい。
限度額を下げる方法
限度額を下げたい場合は、カード会社に電話でその旨を伝えると応じてくれる。特に審査も行われず、申請した金額をそのまま適用してくれる。
クレジットカードには総与信枠が法律で定められているので、複数枚のクレジットカードを持っていると、新規にカードが作れなくなったり、それ以上限度額を引き上げられなくなる場合がる。
従って、使わないカートは限度額を引き下げておくと、新たにカードを作る際にスムーズだろう。
限度額を超えてしまった場合の対処法
もしも限度額を超えてしまった場合は、「そのまま決済できる」パターンと「決済できない」パターンのどちらかが起こる。
まずは「そのまま決済できる」パターンについて紹介しよう。限度額は決められた額よりも余裕を持って設定されていることがある。例えば限度額50万円のカードでも実際は51万円まで使えることがある。従って、限度額を多少超えて決済できても特に問題ではないので、カード会社に連絡する必要もない。
続いては「決済できない」パターンだ。クレジットカードの利用限度額に達してカードが利用できなくなった場合は、カード会社に連絡して繰り上げ返済すると良い。
例えばオリコカードなら、オリコカードセンターに電話をすると繰り上げ返済用の振込口座を教えてくれる。利用金額の一部や全額を口座に振り込むことで、引き落とし日を待たずに返済できる。
ただし、カード会社によっては一括払いで支払ったものは繰り上げ返済できないことがあるので気をつけよう。
豆知識:家族カードや法人カードの限度額
ここまで一般のクレジットカードの限度額について紹介してきたが、家族カードや法人カードの限度額についても紹介させて欲しい。
まず家族カードの場合、限度額は本会員のカードと共通になる。つまり本会員のカードの限度額が50万円の場合、本会員のカードで30万円使い、家族カードで20万円使うと、合計利用金額が限度額に達してしまい、どちらのカードも使えなくなってしまう。
法人カードについては、一般カードと同じく30万~300万円程度の限度額が設定される。従業員カードの限度額は、家族カードと同じように本会員のカードと共有される。
法人カードでもアメリカン・エキスプレス・ビジネスカードなら、事前入金することで限度額を好きなだけ増やせる。もちろんカードで払った分はポイントが貯まるので、経費の支払いで多くのポイントが貯まるだろう。